2007.02.03
SPECIAL INTERVIEW 2「冨岡鉄平 & 山下大悟」
マイクロソフトカップ決勝
「東芝ブレイブルーパス vs. サントリーサンゴリアス)
(2/4(日)14時キックオフ 於/秩父宮ラグビー場)
両チームキャプテンに訊く「ライバル対決!いよいよ決勝戦」
冨岡鉄平(東芝ブレイブルーパス主将)&
山下大悟(サントリーサンゴリアス主将)
■質問1■いよいよ決勝戦、今の気持ちは?
冨岡鉄平
「初めて決勝にいく訳ではありませんが、ただトーナメントはリーグ戦と違う雰囲気がありますし、また準決勝と決勝ではまったく違ってきますから、そういった難しさはあると思います。ただ一人一人の選手を見た時に、長い人生で考えても今いちばん一人一人が輝いている時だと思います。ですからこの時間を大事にしたいですね。凄く厳しい試合になると思いますが、その苦しい中で楽しみたい、エンジョイしたいと思います。
エンジョイというのは日本人には解釈の仕方が難しいんですが、本当に厳しいことに打ち込んできた集団ができるエンジョイを、試合を通じてやりたいと思っているんです。正直どこの段階でいちばん良かったかはわかりませんが、最も経験を積んできているし、今がいちばんいいと信じてやっています」
山下大悟
「最高の舞台で東芝と闘えることを、チーム全員で嬉しく思っています。ここで勝ってこそ、今年のサンゴリアスだと思いますので、チーム一丸となって闘って優勝したいですね」
■質問2■チームの雰囲気はいかがですか?
冨岡鉄平
「ずっとシーズンを通して雰囲気はいいです」
山下大悟
「心地よい緊張感を持ってやっていると思います」
■質問3■今シーズン、キャプテンとしていちばん難しかったことは?
冨岡鉄平
「モチベーションでしょうね。試合をすることに、そしてタイトルを獲るということに、強い意志を持てませんでした。なぜ試合をするのかという意味と動機づけが、なかなかできませんでした。それはここ数年、タイトルを多く獲ってきたからで、タイトルをこんなに獲る前は、例えばサントリーに勝つとか、チャレンジして勝ちたいという気持ちに意味がありましたしモチベーションにもなりました。
タイトルを多く獲り過ぎた結果の贅沢な悩みですし、それだけに難しいことでもあるのですが、タイトルを獲りたいというだけのモチベーションでは、もう大きく成長できない状態でした。そこで僕の中で出てきたのは『感動する』『見ていて楽しいラグビーをする』ということでした。
自分たちが追求するラグビーをとことん追い求めて、それをするためにどう準備して、どの様にトレーニングして鍛えて、それぞれが自分が何をできるかを考えて、集団として何を試合で披露するのかということです。『今まで以上の東芝のラグビー』『見ていて楽しいラグビー』ができるかどうか、そこが新しいモチベーションになりました。
自分たちも楽しみ、興奮する、そして『あぁ、日本一のラグビーだな』と感動することを、毎試合のモチベーションに持っていきました。9月にリーグ戦がスタートした頃は、そこまで強い意志がありませんでした。もちろん選手の皆は真面目ですから、勝ちたいと思って必死に1試合1試合闘っているんですが、なかなかうまくかみ合いませんでした。ヤマハに負けて1か月のブレークが明けたあたりから、それが初めて本当の意味でのモチベーションになってきたかなと思います」
山下大悟
「慎さん(長谷川)をはじめ、リーダーたちがしっかりしているので、とくにありません」
■質問4■ではいちばん嬉しかったことは?
冨岡鉄平
「一人一人がやるべきこと、そして東芝ラグビーというものを昨年以上に皆が理解して、試合で実現できるようになってきたことですね。それも東芝ラグビーを知っているベテランや中堅だけでなく、若い選手たちも成長してきているのが、1試合1試合やる度に感じられることが嬉しいことです」
山下大悟
「まだありません」
■質問5■昨シーズンと比べてチームのどこが成長していますか?
冨岡鉄平
「なかなか試合で気持ちが折れなくなったことです。高いモチベーション、プラス経験値ですね。そこにはスコア以上のものがあります。気持ちが折れてしまうと勝てないし、折れなければ勝てる。お互いに折れないまま終わる試合は、年間でもそう多くないですが、そこが見ていて楽しいところだと思います。この間の東芝vs.サントリー戦もそうで、お互い最後まで頑張りました」
山下大悟
「すべてが成長していますが、とくにチーム全員が“熱”を発し、Alive しているところです」
■質問6■監督はどんな人ですか?
冨岡鉄平
「怖いって訳じゃないですよ。日本一の監督だと思っています。それをずっとこの数年間、証明してきました。いちばんリーダーに魅力がないと、どの世界でも下で働く人間は難しいんじゃないでしょうか。これだけ魅力があって、いいラグビーを教えてくれるし、情熱もあります。そこに僕がいちばん惹かれている部分があります。
優しいところもたくさんありますし、勝負に関しては厳しく、勘弁してくれというぐらい練習もたくさんやってきました。一緒にスタートしてこの5年間、一貫してぶれない監督だったから、僕がぶれる必要はありませんでした」
山下大悟
「現代版・織田信長。柔軟というかスマートというか、いいと思ったことを取り入れ、それが斬新で合理的、そして凄い情熱のある人です。『時代を創る人』でしょうね。こちらから監督に、こうではないか?と言うことはあまりありません。監督は変なことを言わないですから」
■質問7■監督と選手の間にいるキャプテンの役割は?
冨岡鉄平
「僕は監督と同じ方向を向いています。選手ですからもちろん選手目線なんですけど、監督と同じ方向に向きつつも、選手から出てくる意見も正直にハッキリと言うようにしています。そうすると監督は『トミ、考えろ。俺はこう思うぞ。なぜならこうだから、ここはあえてこうしなければいけない』なんて言います。
そう言われた時に、どっちの考えを進めた方が、チームがポジティブに進むのかな?どっちから広げていった方が、チームのためにいいことなのかな?と考えてみると、いつも監督が言っている方なんですね。選手たちも皆、頭がいいのでそれを理解して『よし、やってやろう』となるので、この厳しい練習を5年間もやってこれたのだと思います。
僕は24歳の時にキャプテンになって、その時は訳がわかりませんでしたから、いろんなことを監督の側で見て、経験して考えさせられ、勉強した数年間でした」
山下大悟
「キャプテンシーを取ること。当たり前なんですけど、練習の時はグラウンドでプレーで引っ張って、チームをオーガナイズすることだと思いますし、ゲームの時はプレーで引っ張ることはもちろん、なかなか難しいんですけどゲームマネジメントをして、チームを勝利に導くことだと思います。選手の方を見ながらの、グラウンドでのマネジメント役だと思っています」
■質問8■いつもしっかりとしたコメントを発言していると思いますが、話す時に気をつけていることは?
冨岡鉄平
「自分が今何を話しているのか、客観的に感じ取ろうとしています。まだまだ若いですし経験もないので、誰が聞いていてその人がどう思うのかをいつも考えています。喋りはもともとダメでしたし、人よりも客観的に自分を見れる力もないし、この5年間、うまく表現するってことが、なかなかできていないと思います。ただいろんなことを考えるのは昔から好きだったので、純粋に思っていることを話す、ということを大事にしています」
山下大悟
「サントリーとして言わなきゃいけないこと、サントリーのキャプテンとして言わなきゃいけないことを、常に意識しています。もしチームの指針とか、やるべき方向がなければ、僕らが議論していてもまとまらないと思います。常にそれらにのっとって話をしていまし、そこを意識しています」
■質問9■勝ったら泣きますか?
冨岡鉄平
「どうですかね。わかりませんけどね。皆が喜んでいたら、そうなるかもしれません。でも勝ったらよく泣いているかもしれない。負けたら涙は出ません。このチームの100%のラグビーをやった時は、負けることはないという自信があります。自信があるというか、僕はそう理解しています。負けた時には必ず何か反省しなければいけないことがある訳で、泣いている暇はありません。負けて悲しみは出てきません」
山下大悟
「.........わかりません。泣かない」
■質問10■チームの「ここを見てくれ」というところをPRしてください
冨岡鉄平
「うちはいろんなことを言われていますし、強いポイントは色々あると思います。あえて 挙げろと言われれば、『一人一人の男らしい熱』ですね。うちの15人の熱が相手の15人の熱に負けたら勝てない。うちがいちばん強いのはそこですから、熱いものをぜひ見てもらいたいですね。
個人的にはプレーで見せるタイプではないので、一生懸命にボールを追いかけ、必死でやるプレーは、この試合でもやろうと思っています」
山下大悟
「Aliveし続けているところ。80分間 Aliveするところです」
■余談■メッセージ交換
—— 山下選手から冨岡選手へのメッセージです。「ごちそうしてくれるのはいつでしょう?シーズンが始まったら、友達じゃないの?」
冨岡鉄平
「ははは。僕は耕太郎(田原)と仲がよくて、なぜかと言えば僕の同級生の弟が耕太郎と幼馴染みという縁で、耕太郎が僕の家へ来て食事したりバーベキューしたりすることがあるんです。それで今度、大悟連れて来いよ、って言ったんです。シーズン中でもグラウンド以外でしたらOKですよ(笑)。
大悟も怪我をして苦しいし、ジレンマもあると思いますが、早くしっかり治して出てきてほしいですね。平(浩二)を『10年早いんじゃない?』とはねのけて、ウイングやフルバックに追いやって、出てきてほしいと思います。凄い選手ですから」
(インタビュー&構成:針谷和昌/写真:長尾亜紀)
2007.2. 3 Diary




コメント
山下選手、桐蔭時代からあこがれでした。早く怪我を治して、清宮監督と一緒に東芝、トヨタなどに熱くぶちあたって、勝ってください!!!
めちゃくちゃ応援してます!!!
投稿: こたろ | 2007/02/14 18:13:24
明日はいよいよ決戦ですね。
関東のラグビーファンとして、在京のチーム同士の決勝は
大変嬉しいです。かつて神戸が強かった時期は悔しい思い
をしてきました。
就任1年目で決勝戦に進出ですから、清宮監督の手腕は
さすがです。
東芝を撃破してください。
投稿: | 2007/02/03 21:13:30
山下選手死ぬ気で頑張れ。東芝から日本一を奪還するんだ。今年こそ頼んだぞ。
投稿: | 2007/02/03 11:09:54